あるいはカボチャでいっぱいの空

たしたし。固い石畳に足音が響く。
たしたし。あたりには白い霧が満ちて街灯のぼんやりとした灯りしか見えない。
くしょん!冷たい空気が鼻を刺戟して思いきりくしゃみが出た。その音が霧のせいであたりに響く。そうして
・・・ここ何処?
ようやく俺は自分がどっか知らない場所にいるのに気がついた。

えーと、今日は確かカボチャ祭りの日で。
でも大佐は仕事でせんとらるってとこに行かなかきゃならなくて。
しかたないからあいつと留守番して・・それで?
きょろきょろと辺りを見回す。周りはミルクみたいに白い霧がおおっていて遠くは見えない。
でも匂いで判るここは俺の知ってる街じゃない。なーんでこんな所を歩いているのかなぁ。
第一ここ何処?
その時だ。耳を澄ませた俺は微かな水音が聞こえてきた。規則的なそれはどうも公園なんかにある噴水と同じで、俺は思わず駆けだした。噴水があるって事はきっと公園で、この街の公園は大体行った事があるからここが何処だか判るはず─そう思って走ったのに。
あれ?公園じゃないや。
そこは大きな広場みたいな所だ。石造りの建物が円形に取り囲んでいてそこからいくつもの道が闇に向かって延びている。水音はその真ん中にある噴水からしてる。そしてもう1つ微かな
・・泣き声?
噴水の向こう側、俺から見えない所に誰かいるのか、小さなしゃくりあげるような泣き声が水音に混じって聞こえてくる。それは小さいけれどとても悲しそうで
子供かな・・でもこんな夜遅く子供が外にいる訳ないよね。
ちょっと忍び足で俺は噴水の向こうに向かう。もちろん怖くなんかはないさ、俺は大佐の『ごえい』だもん。怖くないけど・・おばけとかだったらちょっと嫌だなぁ。
と思った時に目に入ったのは白い影で
わん!おばけだぁ!
とっさに逃げようとした俺を
「待って!」
小さな声が止めた。

白い影の正体はシーツだった。そこからひょこりと小さな頭が顔を出して
「待ってよ、何もしないから。えーと、えーと」
がさごそとポケットを探っていた小さな手が俺に向かって差し出される。その白いきれいな掌の上には小さなビスケットが1つ。
「お・・おいで、こわくないから、ほら」
ちょっとでも動いたら俺が逃げるんじゃないかって思っているのかその小さな人影はそれ以上近づいては来ない。
小さな子供だった。多分がっこーとやらには行ってないだろう。黒い瞳に黒い髪でどちらも霧で濡れてしっとりとしていて─
わぅ?大佐?
俺はこの子を知ってる?俺の大事な人にとっても良く似ているんだけど、でも俺の大佐は大人だし目の前のこれは子供だし・・でもそっくり同じな眼差しが俺を縋るように見ている。
くぅ?大佐なの?どうしてそんなに小さくなっちゃったの?
そっと近づいてふんふんと匂いを嗅ぐ。子供は驚いたのか固まったように動かない。だけど
「い・・良い子だ。ほらビスケット食べる?」
と手を鼻先に差し出してるくる。なんか必死なその様子に
わん。ありがとう。
パクリと食べて御礼代わりに頬をぺろりと舐めたら凄く嬉しそうに笑った。その笑顔は本当に大佐そっくりで
「頭撫でていいかい」
そう言っておそるおそる俺の頭を撫でる手付きは昔の大佐そっくりだった。まだ俺が大佐と暮らし始めたばかりの頃あの人は俺の頭撫でるのにもこうやっていちいち聞いてきたっけ。
「うわぁ・・フカフカだぁ」
きゅっと俺の首を抱き締める手はとても小さく、地面に膝をついただけで目線は俺と同じくらいの高さだ。でもこの手の感触を俺は知ってる。微かな匂いも黒い髪も夜の色の瞳もあの人と同じものだ。それで
これは大佐だ。
俺は確信する。俺の大事な御主人様だ。犬が自分の主人を間違う訳はないんだから。
「あったかい・・大きくて金色でこんな犬飼ってみたかったんだ。名前なんていうんだろう?」
わぅ!ジェイだよ。大佐が付けてくれたじゃん。
って言ってももちろん通じる訳もない。それなのに
「じゃあ、ジェイって呼んで良い?何だか今急に頭に浮かんだんだ」
ってその子は笑って言った。これは一体どんな奇蹟なんだろう。
「僕はロイと言うんだよ。あのね僕一回で良いからハロウィンのお祭りに参加したかったんだ。伯父様はダメだって言うんだけれど。それでこっそり抜け出して来たんだ。でも仮装の衣装なんか作ってくれる人いないから・・部屋のシーツを被って来たんだけど」
石畳に腰を降ろして小さい大佐はぽつりぽつり話す。どうやら彼は霧に巻かれて迷子になったらしい。
「ここ・・・僕の街じゃないみたいなんだ。どこにも標識がないし、いくら歩いても誰にも会わない。どうしよう抜け出したのばれたら怒られるかなぁ」
不安そうに震える身体に元気だしてよ、俺がいるから。こんなに小さいんだ俺が必ず守るからと言うようにすりと頭を寄せる。それに大佐がありがとうと応えた時だ。
「おーい、誰かいませんかー」
向かって右側の小さな道の方から誰かがやって来る。ぼんやりとした霧の向こうに見えるのは丸いオレンジ色の灯り。
「誰だろ・・」
不安げな彼の前に立ち俺は足を踏ん張った。何か悪いものが来たらすぐにやっつけられるように。
「おーい・・あれ?」
霧の中から出て来たのはやっぱり子供だった。大佐よりちょっと身体は大きいけれど顔は幼い。いやそれよりも
「あ、よかったやっと人がいたぁ」
ワラ屑みたいな金色の髪にソバカスが散った頬は日に灼けて元気そうだ。垂れ気味の目は青空の色で手にはランタンを持った子供。背中には小さなリュックサックを背負っておまけに頭には犬の耳みたいな飾りが付いてる。
・・・あんまり考えたくないけど─もしかしてコレは『あいつ』か?
「えーっとこんばんわ。あの俺迷子になっちゃったみたいで・・て君ももしかして迷子?これ君の犬?」
うー。コレってなんだよ!こんなとこまで出てくるのか!
「ううん。違う、僕もさっき会ったばかり。でもジェイって呼ぶ事にしたんだ。大きいけど大人しくて良い犬だよ・・ね」
うーむ俺この笑顔には弱い。仕方ないから俺は大人しく大佐の横に戻る。小さいあいつも大佐の隣に座った。

「近所の友達とハロウィンのカーニバルにいく所だったんだ。でも急に霧が出て来て気が付いたらこんな見た事もない街に来てて、あ俺はジャン。ジャン・ハボックっていうんだ」
物おじしない子供は握手とばかりに手を差し出す。それにおずおずと重ねられた手はきゅっと握られて
「僕はロイ・・ロイ・マスタング。僕もいつの間にかこんな所に来てしまって・・」
はにかむような笑顔に一瞬青い瞳は丸くなる。
「もしかしたら俺達ハロウィンの魔女に攫われたのかも。だってハロウィンの夜は魔女やオバケが大騒ぎするって婆ちゃんが言ってたし」
「そ・そんなの迷信だよ!来年僕学校に行くんだ、子供のお伽話なんて信じない!」
学校、その言葉に相手の眉がへっ?と上がる。
「来年学校・・じゃあロイは俺より年上?」
そういう少年の頭半分は黒髪の子より高い。その青い瞳がちょっと得意そうになるのを黒い瞳は見逃さなかった。
「悪いか!どうせ僕は小さいよ!」
フンと拗ねてそっぽを向くと横にいる犬もわう!と抗議する。慌てて
「あーごめん!そんなつもりで言ったんじゃないよ。えーとそのロイは俺よりずっと賢そうだから小さいのにすごいなって思てただけで、だから、その・・」
小さい。だめ押しの失言に完全に拗ねた子供に慌てた相手は背中に背負っていたリュックを降ろすとガサゴソと中を掻き回す。そうして
「ごめんなさい!これあげるから機嫌直して!」
必死な声に振り向いた子供が見たのはしょんぼりと項垂れた金の頭とチョコバー1つ乗せた手。その頬を赤くしてぎゅっと目をつぶってる様子に黒髪の子供はほろりと顔をほころばしてついと掌のチョコバーを受け取りパキン。2つに割ると半分を相手の掌に戻した。
「ロイ?」
「怒ってないよ、僕こそごめん。これ一緒に食べよう」
「うん!」
そうして一緒にチョコバーを頬張る姿に金色の大型犬があーあとため息付いた時だ。
何処からともなく弾けるような音楽が聞こえてきて
「ハロウィンだけの特別興行!さぁさ御用とお急ぎの無い方は寄ってらっしゃい!」
陽気な声が子供達を誘う。
「特別な晩だ、仮装した人のお代はタダだ。皆さんおいでなさい!」
そのハーメルンの笛の音のような誘惑に逆らえるはずもなく
「カーニヴァルはあっちだったんだ!行こうよ、ロイ!」
差し出された手に小さい手はすぐ乗ったが、ふとシーツを被っただけの自分の姿に足が止まる。
「これじゃあ、仮装と言えないんじゃ・・」
「待って、確かさっき見たんだ・・」
リュックの中を探った手が取り出したのはお揃いのように出来た三角の黒い耳。
「弟の分だけど、あいつこれ嫌がったから。ロイにあげる」
きゅっと黒い頭にはめるとそれはまるで本当生えるみたいで。
「一緒に行こう!」
手と取り合って子供達は光と音のする方に駆けて出す。その後を金色の犬が心配そうな顔で付いて行った。

「trick or treat!」「trick or treat!」
魔女に幽霊、狼男、吸血鬼にフランケンシュタインとありとあらゆる仮装をした人々が口々に叫ぶ。
「ハロウィンの夜にようこそ!今夜は特別です!お代はいりません!皆さん楽しんで下さい!」
黒のシルクハットに燕尾服を着た男がマントを蝙蝠の羽根のようにひらめかせて叫ぶと一斉にオルガンが陽気な音楽を奏で人々はまた口々に「trick or treat!」「trick or treat!」と叫びながら広場を巡る。誰もがそう言えばいつの間にかその手には沢山のお菓子が顕われるのだ。
それは金の耳を付けた子供と黒い耳を付けた子供も同じで
「うわぁ、すごいや」
色とりどりのキャンデーを手に溢れさせた猫耳の子供は目を輝かせる。
「まるで夢みたいだ!」
手に幾つものチョコレートバーを握った犬耳の子供も感嘆の声をあげる。
だけど2人の足下にいる金色の大型犬だけはこの騒ぎを胡散臭げに見詰めている。そうして早くここから出ようとばかりに小さく吠えるけれどお伽の世界に幻惑された子供達の耳にはそれは届かなくて
「あっちに観覧車があるよ!行こうロイ」
「うん、行こう・・おいでジェイ」
カーニヴァルを楽しむ子供達の後を守るように付いていくしかない。
ところが
「おっとあぶない」
シルクハットを被った男の手に勢い余って小さな黒髪の頭がぶつかる。はずみでよろけた子供の頭からするりと猫の耳が外れてぱさりと石畳に落ちた。
気をつけろよ!とばかりに金色の大型犬が吠えるが男はそんなの見てはいない。男が見ていたのは地面に落ちた黒い耳と子供の黒くて丸い普通の頭だ。
「おまえ・・おまえまさか」
わなわなと震えるようにステッキが子供を指差す。何をするんだと犬ともう1人の子供がその前に立ちはだかった時だ。赤い口が耳まで裂けて
「人間だ!人間がいるぞ!」
広場に響く勢いで男が叫ぶ。瞬間全ての音が消え、人々の動きも止まる。そして全ての瞳がこちらを向いた。赤、蒼、緑、そして金に銀。色とりどりのガラス玉がこちらを見て叫ぶ。
「人間だ!」「捕まえろ!」
そこにいる全ての異形が唱和する
「魔王様の生贄に!」
幾百の腕が凍ったように固まった黒髪の子供に向かって伸ばされる。その時
「逃げろ!ロイ」
ボンッ!と癇癪玉が地面に叩き付けられて辺りがオレンジ色の煙に包まれる。その中をすり抜けるようにして金の髪の子供が相手の手を取って走り出す。行く手を塞ぐ影は先を走る金の光に脅えたように後ずさり2人と1匹は小さな路地に逃げ込んでいった。

ああ、もう何がなんだか判らないや!
石畳を走りながら俺はもうどうして良いか判らなかった。確かにあのカーニバルは妖しい雰囲気がしてた。俺の毛がどこか逆立つへんな感じがしてたんだ。でも小さい大佐は楽しそうにしてるし俺の気のせいかと思っていたのに
「俺達本物の黒いカーニバルに紛れ込んじまったんだ!あそこにいる連中皆仮装じゃなかった!」
俺の横を走りながら小さいあいつが叫ぶ。でもあまり怖がってるようには見えない。
「捕まったらどうなるんだ、僕達」
その手に引っ張られながら小さい大佐が不安そうに後ろをちらりと見た。こっちはちょっと怖がってるみたいだ。
わう。大丈夫だよ大佐俺が守るから。絶対あんなやつらに捕まったりしないよ。
「ちくしょー癇癪玉もうないや」
ポケットをごそごそ捜しながらあいつが呟く。時折投げてたそれで追跡の足を少しだけ止める事ができてたのにそれもダメになってしまったらしい。
「えーと、えーと僕何か持ってないかな・・」
走りながら小さい大佐もポケットを探る。でもその息も少しずつ乱れてきて
不味いなぁ。子供のままじゃ追いつかれちゃうよ。ああ俺が2人を背中に乗せて行ければいいのに。
「あれ、何だこれ・・」
小さい大佐の手にあったのは白くて細いキャンデーだ。途中で二またに別れてるそれを俺は確かに何処かで見た。そうして微かに薄荷の匂いがするそれには小さく何か書いてあって
「WISH BONE?」
小さい大佐がそう読んだ時
わう!貸してそれ!
咄嗟に俺はその手にあったキャンデーをパクリと飲み込んだ。口には爽やかな甘さと少しの苦味が広がって
俺は2人を乗せて走れる程大きく!こっから逃げられる程強くなりたい!
そう心から願った。だって大佐が前に教えてくれたもの。「WISH BONE」これは願いが叶うお守りだって

ボンッ!
「うわっつ」
「ええっ?!」
突然あたりが虹色の光に包まれる。思わず足を止めた2人の子供の目に写ったのはライオン並みの大きさに変身した犬だ。キラキラと輝く毛並みはそのままに逞しくなった背中は2人の子供が乗ってもまだ余裕があるくらい。そうしてその両側には飾りではない本物のぴんと張った白い大きな翼が生えている。ばさっと試すようにその翼を一振りした犬は
わん!さぁ乗って!とばかりに背を屈ませる。そこに2人の子供は躊躇いもなく飛び乗って
「いいよ、ジェイ!」
合図をすれば金色の巨体は2人の重さをものともせずに身軽に走り出す。
「うわっ、早い!」
「風みたいだ、すげぇ!」
黒髪の子供は青い首輪にしっかりと捕まり、金髪の子供はその身体を支えるようにぎゅっと抱き締めながら飛ぶように流れる景色に目を奪われる。そのスピードにあっという間に追っ手の影は小さくなって
わぁう!ほら、しっかり掴まってよ2人とも!
さぁ、ワン・ツー・スリー!
ばさりと白い翼が2、3回羽ばたきをしたと思うと逞しい四肢は思いきり石畳を蹴って次の瞬間金の身体は星空に向かってジャンプした
「俺達飛んでるよ!ロイ!」
「すごい、夢みたいだ!」
びゅうびゅうと頬を叩く冷たい風もなんのその。2人の子供達は目を輝かせて辺りを見回す。
そこは深い蒼に包まれた世界、星はまるで手が届きそうな程近くで瞬き、白い綿のような雲は天空に君臨する満月の光を反射して淡く、青く輝く。
「怖い?ロイ」
「大丈夫、ジャンがいるし、ジェイもいる。皆一緒だと思うと何も怖くないよ」
黒くまぁるい瞳には星に負けない程の輝きがある。それに金色の子供が言葉をなくして
見入ったところで
わう!ちょっとそんな事してる場合じゃないよ、2人とも!
とばかりに金色の犬が後ろに注意を促した。だってそこには
「ジャック・オー・ランタンだ!」
数えきれない程のオレンジの光が凄いスピードで追って来ている。その1つ1つに無気味に笑う顔があって夜空にケタケタとそのこう笑が響き渡った。
「捕まったら一緒に地獄行きだ!」
「あっち、あっちの方向に向かって飛ぶんだ!」
小さな手が指す先にはオレンジ色に淡く輝く地平線が見える。そこは夜の闇に向かって朝日の軍勢が出撃する時─夜明けの入り口だ。
「日の光なら魔物が叶う訳はない。朝日に向かって飛ぶんだ、ジェイ!」
わん!任せてよ、大佐!
白い翼をきらめかせて金色の犬は輝く光に飛び込んで行った。

「・・・でどうなったんだ、それから」
湯気の立つココアのカップを抱えながら黒髪の大佐はクッション代わりにしている金髪の部下に尋ねる。
「それがね、落っこちちゃったんですよ、俺達」
腕の中の大事な人の温もりを楽しみながら垂れ目の恋人は頬を緩ませて話を続ける。
「朝日ってのは全ての魔法を解いちゃうでしょう?だから相棒も元の姿に戻っちまった。で俺達はまっ逆さま・・ベッドの床に一緒に転げ落ちて目ェ覚めました」
それを聞いて御主人様の膝に顎を乗せて寛いでいた犬はお前のせいだとばかりに鼻を鳴らす。
「もしかしてあんたもそうだった?」
セントラルから帰って来たロイの頬ある小さなスリ傷に唇を寄せながらハボックは問うけどロイはさぁなと軽くかわす。でも
「実を言えばお前みたいに良く憶えてはいないんだ」
とてもがっかりしたように打ち明けた。
「でも見たんでしょ?じゃ、やっぱりおまじない効いたんだ」
それはハロウィンの日に出張に行かなければならないロイにハボックが教えたまじないだ。
ハロウィンの晩、寝る時靴をT字に脱いで後ろ向きのまま一言も口をきかないでベッドに入るなら夢の中で愛しい人に会えるという。
少女趣味のそれをハボックと犬は真面目に実行したのだ。セントラルのロイがやったかなんて聞くまでもない。
「うん・・内容ははっきり憶えていないけど、すごく楽しかったのは憶えている。わくわくして、どきどきして─あんな楽しい気持ち子供の時に持った事なかったよ」
「ほら、ハロウィンの思い出が1つ増えたでしょ?」
「うん・・」
目を伏せて頷く顔はハボックからはよく見えない。でもちゃんと判る。意地っ張りの恋人はきっと
子供が欲しかった玩具を手にした時のあの輝くような笑顔をしてる。
「ね、言ったでしょ?夢の中でも俺達は一緒だって」
それに同意するように金色の大型犬はワンと一声吠えた。

夜空にはカボチャそっくりのオレンジ色の満月。ただ優しく街を照らす。





恒例ハロウィン企画ハボワンコ物。「ロイとハボックの大冒険」です(笑い)。レイ・ブラッドベリと某宮崎馳監督の世界を目指したんですが、いや子ロイ、子ハボむずかしーです。お気付きの方もいると思いますがこれは去年のハロウィンの続き、彼等の見た夢の話です。
このままサイトを御覧になる方は右の、トップに戻る方は左のボタンを押して下さい。

広告 [PR]スキンケア  転職 化粧品 無料 ライブチャット